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【新約聖書】

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新約聖書

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新約聖書全体

マタイの福音書 1-13章

マタイの福音書1-13章

この文書は、イエス・キリストの人生、死、復活に関する内容をまとめたもので、著者は古代の取税人マタイとされています。マタイはイエスの生涯についての情報を、三十年から四十年にわたり口伝えで伝えられたものを編集し、特定のテーマに焦点を当ててまとめました。

福音書は、神とイスラエルの歴史の中での約束の成就をイエスによって強調しており、彼がダビデの血統であるメシアであり、モーセのような教師であり、また「インマヌエル」として私たちと共にいる神であることを記しています。

文書は五つのセクションに分かれ、前後に導入と結論が配置されています。各セクションはイエスの長い教えで終わっており、その教えがマタイのテーマに関連しています。マタイは、イエスが新しいモーセであることを強調し、トーラーを完成させる者であることを示しています。

最初のセクションでは、イエスが神の国の訪れを宣言し、神の国の概念を紹介します。次に、イエスが神の国を日常生活に実現させる方法を示し、神の国の力を示す九つのエピソードが挿入されます。弟子たちに対して神の国を宣伝する方法についての教えも含まれています。

その後、マタイは人々の異なる反応に焦点を当て、イエスを受け入れる者、中立の者、拒絶する者の例え話を通じて神の国について説明します。これらのたとえは、イエスの教えと相互に関連しており、神の国の拡大についてのメッセージを伝えています。

マタイの福音書 14-28章

マタイの福音書14-28章

マタイは、イエスをダビデの家系に繋がるメシア、モーセのような教師、そして神であるインマヌエルとして描いています。イエスは神の国を宣言し、多くの人が受け入れましたが、宗教指導者のパリサイ人たちは拒絶しました。イエスと宗教指導者との対立が描かれ、イエスがメシアとしての理解を弟子たちに説明しました。イエスは自己犠牲の王としての使命を強調し、価値観の逆転を教えました。その後、イエスの王国と宗教指導者の対立がエスカレートし、最終的に彼を殺す計画が進行しました。イエスは最後の教えでパリサイ人の偽善を批判し、エルサレムの拒絶に涙を流しました。そしてイエスは死後復活し、弟子たちに大宣教命令を与えました。イエスの復活は旧約聖書の予言を成就し、彼が全世界の王であることを伝えました。最後に、イエスは再び来る日まで弟子たちと共にいるとの約束を残しました。

マルコの福音書

マルコの福音書

マルコの福音書は、古代のクリスチャンの書記であるマルコ(またはヨハネ・マルコ)によって書かれたと言われ、イエス・キリストの生涯に関する最古の書物の一つです。マルコは、ペテロの記憶をもとにイエスの生涯をまとめたとされています。この福音書は、三つのセクションから成り立っており、イエスの神性とメッセージを強調しています。

最初のセクションでは、マルコはイエスが神の子であることを宣言し、イエスが神の国をもたらすことを伝えます。イエスは病気や悪霊を癒し、罪を赦す宣言をしましたが、人々の反応はさまざまでした。弟子たちもイエスの本当のメッセージを理解するのに苦労しました。

二つ目のセクションでは、イエスの弟子たちはイエスがメシアであることを確認しましたが、彼らはイエスのメシア像に誤解がありました。イエスは自己犠牲と仕える王であることを示し、弟子たちは戸惑いました。

最後のセクションでは、イエスはエルサレムに入り、王として迎えられました。しかし、彼は神殿での出来事や指導者たちとの対立からイエスが十字架にかけられる運命に向かうことが示されます。イエスは死からよみがえり、福音を広めるよう弟子たちに命じました。

この福音書はイエスの神性とメッセージを強調し、読者にイエスを受け入れるかどうかの決断を迫る内容となっています。

ルカの福音書 1-9章

ルカの福音書1-9章

この文章は、ルカの福音書の前半に焦点を当てています。文章では、ルカの福音書の構成や内容、特にイエスの生涯における重要な出来事について説明されています。

ルカの福音書は、バプテスマのヨハネとイエスの誕生に焦点を当てており、神からの約束が実現し、ヨハネとイエスが生まれる過程が描かれています。また、イエスの使命と彼がもたらす神の国のメッセージにも触れられており、特に貧しい者や社会的に弱い立場にある人々への神の愛と癒しの力が強調されています。

ルカはイエスを新しいモーセとして描き、イスラエルを霊的に解放する指導者として位置づけています。彼のメッセージは、従来の宗教的な伝統とは異なり、社会に変革をもたらすものであると示唆されています。

最終的に、イエスの死についても触れられ、彼が罪のために苦しむしもべとして死ぬことを宣言する場面が示されています。

この文章は、ルカの福音書の前半のキーポイントを要約しており、ルカがイエスの生涯とメッセージをどのように描いているかについての洞察を提供しています。

ルカの福音書 10-24章

ルカの福音書10-24章

ルカの福音書前半では、バプテスマのヨハネとイエスを通じて、イスラエルの物語と神の約束の成就が描かれています。イエスは神の国の良い知らせを貧しい者や社会の底辺の人々に伝え、社会の価値観を逆転させた王国を宣言しました。中央のセクションでは、イエスが新しいイスラエルの民を形成し、その途中でさまざまな人々と出会い、教えを語り、たとえ話を用いました。また、イエスは病人や取税人、罪深い者たちと交わり、彼らを神の国の共同体に招き入れました。さらに、対照的な宴会の話を通じて、イエスの王国は悔い改める者に広く開かれていることが示されました。イエスはエルサレムに向かう途中で泣き、都市の滅亡を予告しました。最終的に、イエスは裁判を受け、十字架にかけられ、死に至りましたが、その中でも神の赦しとあわれみを示しました。墓からは復活し、弟子たちに現れました。また、イエスの復活と過越の食事を通じて、新しい出エジプトと神の国への招待が象徴されました。弟子たちはイエスを見て知るために自分の視点を捨て、イエスの逆転の王国に従うことが重要であることが示されました。最後に、イエスは弟子たちに聖霊の力を待つように言い、ルカの福音書は使徒の働きに続いています。

ヨハネの福音書 1-12章

ヨハネの福音書1-12章

この文章は、イエスの生涯に関する最も古い文書の1つであり、ヨハネによる福音書の最初の半分についての要約です。ヨハネの福音書は、イエス・キリストがメシアであることと、イエスの名によって永遠の命を得るために信じることを強調しています。文章の構成は巧みで、前半ではイエスの性格を示すさまざまな奇跡と出来事が述べられており、それに続く議論が強調されています。また、イエスの言葉や行動を通じて、彼が神の存在と人間とを結びつけるものであることが示されています。この文章では、ヨハネによる福音書の主要なテーマとイエスの性格に焦点が当てられ、さまざまな出来事と奇跡が要約されています。

ヨハネの福音書 13-21章

ヨハネの福音書13-21章

この文章は、イエスの最後の晩餐、弟子たちへの足の洗浄、イエスの自己犠牲の愛、そしてイエスの十字架での死と復活に焦点を当てています。イエスは自己犠牲の愛を通じて人々に神の性質を示し、聖霊の到来を予告しました。さらに、イエスは世界の勝利を通じて新しい王国を宣言し、弟子たちに使命を与えました。最後に、弟子たちはイエスのよみがえりと復活に出会い、その後の使命を受けました。ヨハネの書はこれらの出来事を通じて、イエスが神の子であり、愛と勝利の象徴であることを示しています。

使徒の働き 1-12章

使徒の働き1-12章

「使徒の働き」は、ルカの福音書の後半に続く書で、ルカがパウロと共に宣教旅行を共にした同労者である著者によって書かれました。この書は、イエスの行いと教えの続きを記録しており、イエスの使徒たちが聖霊の導きで世界中に遣われ、新しい共同体を築く物語です。

物語は、イエスの復活後40日間の出来事から始まり、彼が神の国を回復し、弟子たちを使徒たちとして派遣するというメッセージを伝えています。イエスの信徒たちは聖霊によって力を受け、世界中に遣われて国際的な運動を起こしました。この書では、非ユダヤ人もイエスの共同体に受け入れられ、異なる民族からなる教会が設立されました。

「使徒の働き」は、神の新しい神殿であるイエスの信徒たちが神の臨在を体験し、イエスの王国を宣べ伝える場所として描かれています。物語の中で、迫害や試練に直面しながらも、イエスの信徒たちは神の計画を遂行し、新しい共同体を築いていく様子が描かれています。

この書の前半では、エルサレムを中心に起きた出来事が詳細に描かれ、聖霊の臨在や新しい神殿の概念が強調されます。さらに、ペテロ、パウロ、および他の使徒たちが異なる地域に宣教に行き、多くの人々がイエスの信者になる様子も描かれています。

「使徒の働き」の前半は、イエスの使徒たちが聖霊の導きに従い、神の国の拡大と新しい共同体の形成に尽力する過程を詳しく紹介しています

使徒の働き 13-28章

使徒の働き13-28章

イエスは聖霊を約束し、信徒たちはその力を受けてイエスの王国の良い知らせを伝えることができる。聖霊の働きはエルサレムで始まり、迫害を引き起こしたが、イエスの共同体は多民族の国際的な運動へと広がった。アンティオキアの教会が土台となり、パウロとバルナバは宣教旅行に出発。テーマはユダヤへの宣教、文化的衝突、ローマへの反逆。最後にパウロの宣教旅行が焦点となり、彼は投獄されるが、手紙を書いて宣教の遺産を残す。この物語は神の国が広がり、王なるイエスに忠実であることを示し、聖霊の導きと力を信頼することが重要であることを伝えている。

ローマ人への手紙 1-4章

ローマ人への手紙1-4章

「ローマ人への手紙」はパウロによる重要な手紙で、イエスの福音を伝える内容が中心です。パウロはユダヤ教のラビでしたが、イエスに出会い、使徒として異邦人へ伝道しました。ローマ教会は異邦人とユダヤ人の信者で構成され、一致せず分裂していました。パウロの目的は一致を取り戻し、さらに西へ宣教に進むことでした。手紙の中で、イエスの死と復活によって罪から救われる方法と、信仰によって義認められることを説明します。アブラハムの信仰を通じて異邦人も神の契約の民となり、新しい家族を形成すると説明されています。これらの考えは、手紙の中で詳細に探求され、パウロの1章から4章のアイデアに根ざしています。

ローマ人への手紙 5-16章

ローマ人への手紙5-16章

パウロの手紙は、すべての人間が罪の救いを必要としており、トーラーに従うだけではそれがもたらされないことを説明しています。義なる神はイエスの死とよみがえりを通じて世界を救い、信仰に基づく人々から成るアブラハムの家族をご自身の民としました。この手紙は、信仰による義認について、人がイエスを信じることで新しい関係に入ると説明しています。また、新しい人間性がイエスと共に生まれ変わり、信者は神と隣人を愛し、トーラーを守ることができるようになります。パウロはイスラエルに律法が与えられた目的を説明し、イエスによって解決されたことを強調します。最後に、パウロは信仰に基づく家族の一致、愛、赦し、文化的な違いへの対処の大切さを強調し、手紙を締めくくります。

コリント人への手紙第一

コリント人への手紙第一

パウロの手紙は古代のコリントに送られ、その教会に宛てられたもので、コリントは大きな港町で、多くの神殿と経済の中心地であった。パウロはこの街に宣教師として派遣され、1年半を過ごし、多くの人々にイエスを伝え、教会を形成した。しかし、彼が他の街に教会を設立するために去った後、コリントの教会で問題が発生し、パウロは手紙を書いて対応した。この手紙は5つの主要なセクションで構成され、各セクションで異なる問題に言及し、全てを福音の視点から再評価するレッスンを提供している。問題に対するパウロのアプローチは一貫しており、まず問題を提示し、それに福音のストーリーを結びつけ、その後、信者たちの行動と一致しないことを指摘する。1章から4章では、教会の分裂が問題であり、異なる教師に忠誠心を示す信者たちが争いを引き起こしていた。5章から7章では、性的な問題が取り上げられ、信者たちの間で不倫や異教の神殿での性行為が起きていた。8章から10章では、神々に捧げられた肉の問題が扱われ、主イエスに忠実であるべきというポイントが強調された。11章から14章では、礼拝における秩序と愛について語られ、霊的な体験や異言の使用についての指導が提供された。最後に、復活の問題が取り上げられ、復活の希望がクリスチャンの信仰と生活において重要であることが強調された。この手紙は福音の観点からクリスチャンの生活を見直すための重要な教訓を提供している。

コリント人への手紙第二
コリント人への手紙第二

第二コリント書は、コリントという町にある教会に送られた手紙で、パウロが宣教旅行の途中でコリントの共同体を立ち上げ、問題が起きたために書かれました。手紙は3つのセクションに分かれており、和解、施しの心、十字架の逆説について語っています。

最初のセクションでは、パウロはコリント教会との和解を願っており、感謝と訴えが含まれています。彼らはパウロの指導者としての権威を疑問視し、彼の貧しさや苦しみを否定していました。

次に、8章から10章では、コリント教会が施しの心を忘れていることに言及されています。エルサレムでの飢饉のために他の教会が喜んで救援金を出した中で、コリント教会は用意しなかったことが問題視されています。パウロはイエスの犠牲的な愛を強調し、他者を助けることの重要性を語っています。

最後のセクションでは、大使徒と呼ばれる指導者たちについて言及されています。彼らは自分たちを売り込み、パウロを軽視しました。しかし、パウロは謙虚さと十字架の逆説を強調し、イエスの愛と力を通じて価値観を変えるよう呼びかけています。

第二コリント書は、パウロの生き方と、イエスの十字架を通じて示された逆説について考えるための興味深い教訓を提供しています。成功や富に対する価値観を問いかけ、神の愛と力を強調しています。

ガラテヤ人への手紙

ガラテヤ人への手紙

「ガラテヤ人への手紙」は、パウロがガラテヤ地方の複数の教会に宛てた手紙で、キリスト教の宣教旅行に関連しています。この手紙は、非ユダヤ人クリスチャンに対する割礼や律法の要求に対抗するために書かれました。パウロは、福音の中心にキリストへの信仰を置き、律法の重要性を軽視しました。彼は、アブラハムの約束を通じてすべての民族が祝福されると教え、聖霊によって人々を変え、新しい家族を形成すると説きました。また、律法の役割を説明し、イエスが律法を成就したため、信仰が義と認められると強調しました。最後に、聖霊の実を結びつけて、イエスを信じる者が新しい創造となり、メシアの家族として生きるべきだと述べました。割礼や律法の要求は、神の新しい創造との比較で的外れであると主張しました。重要なのは、真心から信仰し、聖霊の力を借りて神と人を愛することで、新しいメシアの家族を形成することでした。

エペソ人への手紙

エペソ人への手紙

パウロがエペソの町に滞在し、エペソの重要性について説明し、2年以上にわたり伝道活動を行った後、ローマでの投獄時に書かれた手紙を要約します。この手紙は二つの部分に分かれ、前半では福音のストーリーとイエスの役割に焦点を当て、後半では個人の生活に福音が与える影響について語ります。1章では父なる神がイエスを通じて行った計画とイエスの贖罪の役割について述べ、イエスを通じて全ての人が神の家族に加わることができることを強調します。2章では非ユダヤ人の救いと神の恵みについて説明し、新しい家族としての共同体を強調します。3章では非ユダヤ人への伝道の重要性に触れ、感謝の念を示します。4章では教会の一体性、個人の変革、家庭生活に関する指導を提供し、クリスチャンの生活における聖霊の働きに焦点を当てます。最終的に、5章では霊的戦いに備え、イエスの体の一部としての役割を強調します。この手紙は福音のストーリーをまとめ、信者がその影響を生活全般に持ち込む方法を示しています。

ピリピ人への手紙

ピリピ人への手紙

パウロが最初に作った東ヨーロッパの教会、ピリピの教会についての背景情報を使徒の働き16章から提供し、ピリピが古代マケドニア王国のローマ植民地であることを説明しました。パウロはピリピの人々にイエスの教えを伝えたが、愛国主義的な退役軍人が多く反発を受けた。パウロが書いた手紙は、教会が投獄中のパウロに支援金を送っていたことに感謝し、その手紙にはメシアの受肉、生涯、死、よみがえりを詩で再現する中心テーマがあることが強調されました。パウロは自身の投獄状況や生死観について語り、自己を捨てて他者のために生きることの価値を伝えました。また、ピリピのクリスチャンたちにイエスの物語を生きるよう勧め、エパフロディトやテモテといった信仰を持つ者の例を挙げ、イエスに従う者は地上の出来事にとらわれず、天国の到来を待望するべきだと伝えました。パウロの手紙を通じて、彼のイエスに対する親密な関係とイエスの教えに従って生きる信念が伝わり、イエスを知ることは心を変える重要な出来事であることが示されました。

コロサイ人への手紙

コロサイ人への手紙

パウロはイエスのよみがえりを宣べ伝えたために投獄され、この手紙もその際に書かれた。手紙はコロサイの信者たちに向けられ、エパフラスが建てた教会に文化的な圧力と信仰の課題があることを伝えるために使われた。手紙の中で、パウロはイエスの優越性、自身の苦難、そして信者たちへの助言を述べており、特にイエスのよみがえりの重要性を強調。手紙はイエスに従うこと、信仰の新たな生き方、家庭内の関係について具体的なアドバイスを提供し、クリスチャンとしての価値観を強調している。手紙は奴隷と主人の関係をも変え、愛と奉仕に基づく新しい秩序を提唱。パウロはクリスチャンの共同体を支持し、信仰に基づいた新しい生活様式を奨励している。この手紙を通じて、イエスの支配はあらゆる領域に及び、イエスの愛と解放によって私たちは新しい生き方を歩むべきだと説いている。

テサロニケ人への手紙第一

テサロニケ人への手紙第一

パウロの最初の手紙は、テサロニケに初めてキリスト教の教えをもたらし、最初の教会を設立した出来事に関連しています。パウロと同僚のシラスがテサロニケに行き、多くのユダヤ人とギリシャ人がイエスに帰依し、初の教会を形成しました。しかし、パウロの「イエスは世界の王である」という言葉が反乱の嫌疑を招き、厳しい迫害につながりました。パウロとシラスはテサロニケから逃げざるを得なくなりましたが、後にテモテから彼らの成功と困難について聞き、テサロニケの信者たちに手紙を送りました。

手紙は、テサロニケの信者たちの信仰、愛、希望を称賛し、彼らがイエスの教えに従い成長し続けるように励まします。また、手紙の中には感謝の祈りやテサロニケ人たちの性的純潔、勤勉な労働、他者への愛についての助言が含まれています。また、手紙はイエスの再臨に対する希望を強調し、クリスチャンたちはイエスの王国の価値観に従い、愛と優しさで反感に対処すべきだと説いています。

テサロニケ人への手紙第二

テサロニケ人への手紙第二

パウロの第二の手紙は、第一の手紙の後に迫害が激化し、テサロニケのクリスチャンたちがイエスの再臨に関して混乱しているという報告を受けて書かれました。手紙は三つのセクションから成り立ち、それぞれ異なる問題に焦点を当てています。

第一のセクションでは、パウロはテサロニケのクリスチャンたちが迫害に直面し、イエスの再臨がいつ起こるのかについて混乱している状況に希望をもたらします。彼は、苦難はイエスに従う者の宿命であり、最終的には神の裁きによって正されることを強調します。

第二のセクションでは、誤った情報や偽の教義に惑わされないようにと、再臨についての真実を再度説明します。彼は、イエスの再臨は明確で誰にも見逃されない出来事であると確信し、テサロニケ人たちに冷静さと信仰を持つよう促します。

最後のセクションでは、怠惰な人々について警告し、労働と自立を奨励します。パウロは自分が働いて生計を立て、他人に依存せずに労働する姿勢を示し、クリスチャンたちにも同じような姿勢を持つよう助言します。

手紙は、テサロニケ人たちにイエスの再臨に対する希望と信仰を強調し、現実的な生活の指針も提供しています。迫害や混乱に直面しながらも、クリスチャンたちは信仰と希望を失わず、イエスに従う生き方を実践するように勧められています。

テモテへの手紙第一

テモテへの手紙第一

パウロは何年にもわたる伝道旅行で新しい教会を建て、多くの同労者を集めました。その中でテモテも協力者の一人で、彼を訓練し他の教会に送り出しました。エペソの大教会で偽教師たちが間違った教えを広めたため、パウロはテモテを派遣し、教会の秩序を取り戻す使命を与えました。手紙は3つのセクションで構成され、最初と最後ではテモテが偽教師たちに立ち向かうよう指示し、その間にエペソの教会の問題に関する具体的な指示が含まれています。また、手紙はイエスの復活と王としての賛美で締めくくられています。パウロは偽教師たちの誤った教えとその影響について警告し、特定の問題を取り上げています。その中には祈りの重要性、女性の役割と教育、指導者の資質、食事や結婚に関する誤った教え、未亡人への支援、高齢の男性とクリスチャン奴隷に対する配慮が含まれます。手紙の結びでは偽教師たちの動機を明らかにし、イエスに仕える高潔な生き方を奨励しています。第一テモテ手紙は教会の性質と使命について包括的な理解を提供し、信仰と行いを結びつける重要な指南書です。

テモテへの手紙第二

テモテへの手紙第二

「第二テモテ」は、パウロの最後で最も個人的な手紙で、パウロが投獄されている状況で若いテモテに宛てて書かれました。この手紙は、パウロの投獄が悪化し、彼の死が迫っていることを示しています。パウロはテモテにエペソ教会の使徒の役割を引き継ぐよう頼み、指導し、励まします。手紙の構成はシンプルで、テモテに指導者としての召命を受け入れるように促し、偽教師問題に立ち向かうよう指示します。また、パウロはイエスへの信仰を強調し、困難と犠牲が信仰生活に不可欠であることを伝えます。最後に、聖書の重要性について語り、神の霊によって啓示されたものであり、人々に知恵を与え、信仰に導くことを強調します。パウロは、テモテに自分を助けに来るよう頼み、手紙を閉じる前にイエスだけが自分を慰め、救うことができると述べています。パウロの生涯と使徒の働きは困難と苦難に満ちており、イエスに従う道には危険と犠牲がつきものであることを示していますが、イエスの愛と真実が困難な状況で輝き、信仰の力と希望をもたらすことを強調しています。

テトスへの手紙

テトスへの手紙

パウロの手紙は、ギリシャ人クリスチャンのテトスに宛てられており、テトスは長い間パウロの信頼のおける同労者として活動していました。この手紙では、テトスに、クレタという島にある複数の教会を再建する任務が課せられています。クレタの文化は悪評高く、偽教師たちの影響を受け、クリスチャンの生き方と信仰に乱れが生じていました。パウロはテトスに、新しい教会の指導者を育て、クレタのクリスチャンたちにイエスの教えに従う新しい生き方を示すよう指示しています。手紙は、クリスチャンの価値観とギリシャの神々との違い、家庭生活、社会での行動についての教訓を伝えています。最終的に、手紙は福音の力と神の愛によってクレタの社会を変え、新しい人間として生まれ変わる道を示しています。クリスチャンは異文化に対抗せず、知恵を用いて社会に参加し、堕落を拒絶し、良いものを取り入れるべきだというメッセージを伝えています。

ピレモンへの手紙

ピレモンへの手紙

パウロの手紙は、パウロの投獄中に書かれ、新約聖書の中で最も短い手紙の一つですが、非常に衝撃的な内容を含んでいます。手紙の背後には、パウロの同労者ピレモンとの関係があり、ピレモンはコロサイ出身のローマ市民で、エペソでイエスを信じる者になり、その後、ピレモンがコロサイで教会を始めたときにリーダーとなりました。ピレモンは奴隷も所有しており、その中の一人であるオネシモがピレモンに対抗し、不正行為を働いた後、逃亡し、獄中のパウロに出会いました。パウロの指導の下でイエスを信じる者となり、パウロの大事な助手となりました。このため、パウロはオネシモをピレモンに戻し、奴隷ではなく兄弟として受け入れてほしいという願いを伝える難しい立場にありました。パウロは、ピレモンとの信仰の交わりに言及し、コイノニア(共同体)というキーワードを強調し、クリスチャンはイエスに従う者として平等であり、愛と恵みを分かち合うパートナーであるべきだと述べました。そして、オネシモについての願いを切り出し、和解と赦しを呼びかけました。パウロは、ピレモンにオネシモを罰するのではなく、愛する兄弟として受け入れることを求め、自分がオネシモの悪事の結果を償うとまで言っています。この手紙は、イエスの福音が個人の内面を変え、その変化が人間関係をも変えることを示し、十字架の意味を体現しています。イエスにあって、人々は平等な仲間であり、社会的な地位や人種、性別によって価値が決まるのではなく、新しい人として共に神の恵みを受ける者として扱われるべきだと教えています。

へブル人への手紙

へブル人への手紙

この手紙の著者は不明で、パウロ、バルナバ、アポロなどが考えられています。手紙の宛先や著者についての確かな情報はありません。著者はイエスの直接の弟子たちや使徒たちと接触し、旧約聖書のトーラーに精通していることが分かります。読者はおそらくユダヤ人のクリスチャンであると思われ、この書の名前はそれを反映しています。

手紙はイエスの信者が迫害を受けていた時期に書かれたもので、一部の信者がイエスから離れたことが示唆されており、その理由と構成についてのヒントが提供されています。

著者は手紙全体を通じて、イエスの偉大さを説明し、イエスが神と一体であることを強調します。また、イエスは旧約聖書の多くの要素に関連しており、祭司や犠牲といった要素を超越していると説明します。手紙はイエスへの忠誠を強調し、イエスを拒むことは神の恵みを拒むことであると警告しています。

ヤコブの手紙

ヤコブの手紙

ヤコブはイエスの異父兄弟であり、エルサレムの最初の教会の指導者の一人でした。ヤコブは教会員の大部分がメシアニックジュー(イエスを信じるユダヤ人)であった状況下で、多くの試練と困難に立ち向かいました。彼の知恵と勇気に満ちた教えは、ヤコブの書に詰まっています。ヤコブの教えは、実際の生活の問題に焦点を当てており、イエスの教えや箴言の影響を受けています。また、ヤコブは言葉の力と価値観についても強調しており、愛、信仰、知恵の重要性に言及しています。この手紙は、知恵深い教訓と格言から成る書で、ヤコブは信仰を行動で示し、信仰に基づいた生き方を奨励しています。知恵の書やイエスの教えを引用し、言葉の重要性、神への信頼、試練の価値に焦点を当てています。最終的に、この手紙は読者にイエスの教えを実践し、神を愛し、隣人を愛する生き方を勧めています。

ペテロの手紙第一

ペテロの手紙第一

イエスの弟子であるペテロは、彼の新しい名前「ケファ」(アラム語で「岩」を意味する)を持ち、使徒たちのリーダーとして活動しました。ペテロが書いた「第一ペテロ書」は、ローマ帝国の複数の教会に向けて書かれ、主に非ユダヤ人のクリスチャンを励ます内容です。この手紙は異邦人クリスチャンたちが迫害や嫌がらせにさらされる中で、新しいアイデンティティと希望を見つける助けとなるように書かれました。

手紙の中で、ペテロは異邦人クリスチャンたちに、イエスを信じる者としての新しいアイデンティティを強調し、彼らは神の家族の一員であり、王国の祭司であると説きます。彼らはイエスと共に受け継いだ新しい約束の民であり、この新しいアイデンティティを深く理解し、生活の中で実践するように促します。

また、ペテロはクリスチャンたちが受ける迫害を逆説的な恵みとし、イエスの教えに従って愛と寛容の態度を保つことを奨励します。彼らは将来、イエスと共に高められ、復活の命を受けるとの希望を持っていると説き、苦しみを神に託して忍耐強く生きるようにと助言します。ペテロはまたクリスチャンたちに、イエスの再臨に備えて希望を持つことと、暗闇の力に立ち向かうことを奨励します。

この手紙は、苦難の中で希望を見つけ、イエスの教えに忠実に従い、愛と寛容の心を持つことの重要性を強調しており、信仰の深化と成熟に向けた指針として役立ちます。

ペテロの手紙第二

ペテロの手紙第二

第二ペテロは、ペテロによって書かれた手紙で、ペテロの死期が迫っている時に書かれたと言われています。ペテロは信者たちにイエスを信じる成長を止めず、神の性質にあずかる者として生きるよう励ましました。また、偽教師たちの堕落と誤った教義について警告し、信仰を守る必要性を強調しました。ペテロは信者たちに神の性格を反映する7つの美徳を育むよう勧めました。そして、偽教師たちの非難に対抗し、自身の死が近づいているため、信仰の純粋性を保ち、後の世代にイエスの教えを伝えるためにこの手紙を書いたことを説明しました。ペテロは偽教師たちの反キリスト的な教義を批判し、主の再臨についての信仰を強調しました。最後に、神の裁きが善と悪を明らかにし、新しい天と新しい地をもたらす目的であることを示しました。この手紙は、信仰の確固たる基盤と神の愛に基づく希望に焦点を当てています。

ヨハネの手紙第一・第二・第三

ヨハネの手紙第一・第二・第三

第一ヨハネの著者については不明で、第二と第三ヨハネは長老と呼ばれる人物が書きました。これらの手紙の言語や文章のスタイルは一致し、イエスの愛された弟子が著者だと考えられます。著者はゼベダイの子ヨハネまたは長老ヨハネの可能性があり、高齢でエペソ周辺の家の教会を監督していたとされます。ヨハネの手紙はユダヤ人信徒から成る教会での対立や危機に対処するために書かれました。対立について第二と第三ヨハネが具体的に述べ、第一ヨハネは信仰と真理を強調し、教会に送られた詩のような説教です。ヨハネはイエスの教えと命真理愛を強調し、神の光と愛を伝えます。十字架を通じて神の愛に触れ、信仰と真理を守ることが重要であり、偽預言者に注意し、神への信頼と愛を強調します。ヨハネの説教は非常に深いメッセージを伝え、神の愛と永遠の命を強調しています。

ユダの手紙

ユダの手紙

ユダは、イエスを裏切ったイスカリオテのユダではなく、イエスの兄弟の一人であることが強調されています。彼の手紙は、ユダヤ人クリスチャン教会に宛てられたもので、偽教師たちに対する警告と非難が含まれています。ユダは、偽教師たちの堕落した生き方とその教えが問題であり、彼らは神の恵みを誤解し、イエスを否定していると主張します。ユダは古代の聖典や文学からの例を引用して、偽教師たちの行動を警告し、その罪悪を強調します。最終的に、ユダは真の信仰のために戦うように勧め、信仰を高め、互いに励まし合うように奨励します。この手紙は、偽教師との闘いと信仰の重要性に焦点を当てています。

ヨハネの黙示録 1-11章

ヨハネの黙示録1-11章

ヨハネによる黙示録は、ヨハネによって書かれた福音書や手紙とは異なる、預言文学のジャンルに属する書物です。ヨハネは七つの教会へのイエスのメッセージを受け取り、イエスの民が信仰を貫き通す重要性を強調します。黙示録には、7つの封印、7つのラッパ、7つの鉢などの象徴的な要素が含まれ、これらは神の裁きと神の国が地上に訪れる過程を描いています。ヨハネはキリストの信徒たちが暴力や戦争ではなく、愛と犠牲によって勝利することを強調し、子羊(イエス)の犠牲が神の勝利の鍵であると述べます。そして、最終的に国々の多くが悔い改めて神の栄光をたたえるという希望的な結末が描かれています。しかし、敵の正体や物語の後続部分については詳細が明かされていません。ヨハネの黙示録は象徴的で神秘的な要素が多いため、解釈は多様であり、これらの要約はその要点を強調しています。

ヨハネの黙示録 12-22章

ヨハネの黙示録12-22章

ヨハネの黙示録は、1世紀の7つの教会とすべての時代のクリスチャンに希望と励ましを与えるために書かれたもので、聖書全体の物語の結末を描いています。この書は、人間の国がバビロン化する歴史の繰り返しと、屠られた子羊の力がそれに対抗する神の約束を示しています。ヨハネの目的は、イエスの再臨の具体的な時期を知らせることではなく、神の民に希望と忍耐を与えることでした。書中では、バビロンの滅亡と最終的な神の裁き、新しい創造とエルサレムの到来について語られています。この物語は、新しい創造の世界における永遠の命と平和を描いており、神殿の存在がないことから、神の臨在が世界に満ちていることが示されています。そして新しい人間たちは、神のかたちとしてこの新しい世界を引き上げ、神の使命を果たします。黙示録は、バビロン化した国々と屠られた子羊による戦い、最終的な神の裁きに焦点を当て、クリスチャンに悪に立ち向かい、神の約束を信じることの重要性を教えています。イエスの再臨によって悪が取り除かれ、新しい世界が始まるという希望と、神の民がその約束に忠実であるべきことを強調しています。